ファンタジー漫画&ファンタジイ小説感想ブログ。月刊少年シリウスを中心に活動中
不思議漫画blog
2007年 08月 03日 (金) 02:24 | 編集
 「よう俺」と思う作家さんが少年シリウスに2人います。武本糸絵先生と今月新連載のカトウコトノ先生です。武本先生はHPを見てると好みのツボの一致度が高くて驚きます。サイン会に行けて本当によかったと思う。マンガの新連載、楽しみに待ってます!と思う。
 そしてカトウ先生。今月号のカラー扉絵素晴らしい。デザインも構図も色使いも好き。精緻で丁寧な絵もいいけれど、ザクザクと空気を感じられる絵というのも魅力的と思う。

 今月のシリウス、とっても面白かった!創刊2年。ファンタジー漫画の月刊誌ができると聞いて楽しみに買い続け、やっと王道のファンタジー漫画が始まったように思う。この作品が1本あることで、ほかの作品がもっと自由に自分の魅力を出せていけるのではないかな。

 ファンタジーが好きで好きで仕方がない人によるファンタジー漫画。ファンタジー好きの私は、これこそを、待っていた!


『ルート225』 作・藤野千夜 画・志村貴子
 アオリの「A→A'」を見て萩尾望都『A→A'』を思い出しましたよ。ついつい書棚から出して読んじゃった。SF短編なんだけど、仮想の一角獣種という人種をキーワードとした短編連作的な作品集で文庫になってるんだけど、久しぶりに読んだらすんげぇ面白いの。若い頃、24年組のすごさを十分に分からず読んでたかも。再読の必要あり…。

 ルートですが、マッチョいいっすねー。この子は将来モテるよ!いまのうちだよ!(なにがw)
 あと最後。由伸にウケたw。人選が絶妙だと思う。サッカー選手やメジャーリーガーじゃカッコよ過ぎてだめなのよ。でもパリーグじゃ知らないのよ。やっぱり由伸。これしかないw。


『将国のアルタイル』 カトウコトノ
 ファンタジー好きな人、歴史好きな人、SF好きな人。こういうマクロな視点を持つ物語が好きな人、みんなが一瞬で物語に魅了される魔法の言葉を、私は知っているのです。
 この魔法を唱えるだけで、物語の視点が一気に遠くまで広がり、迫り来る将来を予感させ、そのスペクタクルな展望に私たちは打ち震えるのであります。今回の『将国のアルタイル』第1話にもしっかりとその魔法が唱えてられている。この魔法が、ファンタジー者にとって特別なものであることを作者はきちんと知っている。

 その言葉とは……



















 「後の武蔵である。」


 これですよ!!いやまじでw。わたしはしんけんです。カトウ氏は全くそのことを分かっていて、この魔法によって、物語は一気に「歴史」の様相を呈して、その予感に面白さを掻き立てられます。さすが。なんて違いの分かる人なんだ。

 そして、第1話としての役割、つまり物語の紹介もきっちり組み込まれてる。将国の統治体制、近隣国家の情勢、そして主人公の過去とその信念。デザインも簡潔でセンス良く、見せ方もすっきりしてるから、物語導入が苦じゃない。そして程よくコミカル。戯画化がチャーミングで上手いし、将軍暦10日ってのは読んで微笑みましたw。
 背景も上手いなぁ。ここを描く、ここは描かないの取捨選択が本当に上手い。装飾のデザインがステキで萌える。これって1人で描いてるの?敬服です。

 そして、1つの事件が終結し、主人公マフムートくんの将軍として初めての仕事が終わったわけですが、我々はそれがある歴史的な大事のはじまりに過ぎなかったことを知るわけです。
 

「これこそが有史以来初めて大陸全土の国家を巻き込んだ“ルメリアナ大戦”と呼ばれる戦いの幕開けであった」


 なんて素晴らしい魔法の言葉。「悠久」とか「歴史」とかに萌えるファンタジー者、その時々だけの刹那的な感情のみで描かれる物語では満足できず、マクロな視点が1本芯に通っている、客観性と主観性両方を求めるファンタジー者である我々は、「有史以来初めて」「大陸全土」「戦いの幕開け」これらの専門用語に身悶えするわけです。ああこれぞファンタジー。待っていたファンタジー。まさに本格異世界史ですね!(どこかで聞いたような…) おあとがよろしいようでw…。


『怪物王女』 光永康則
 楽しく読んだ。やられちゃった双頭の白蛇さんはシャーウッド姫の血の戦士になるのかしら?



 感想その2に続きます。


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